「ハリー・ポッター」シリーズの第3弾。ホグワーツ魔法学校の新学期が始まる頃、街では凶悪な囚人シリウス・ブラックがアズカバンを脱獄した話題で持ちき
りになっていた。ダーズリー家を飛び出したハリーは、ひょんなことからブラックがハリーの両親を死に追いやったことを知ってしまう。そして今度はハリーの
命まで狙っているという噂。

ブラックの脱獄事件から、魔法学校にはアズカバン牢獄の看守、ディメンダーが見張りとして学校の周りを飛び回ることになり、彼らの闇の力でハリーの命まで危ないことに・・・！？

新
聞の中のシリウス・ブラックの顔は不気味。狂った凶悪犯って感じがすごーく出てます。そしてもうひとつ不気味なのは、アズカバン牢獄の看守、ディメンダー
たち。死神ってきっとこんなんだろうなあ、って思わせる気味の悪さです。そしてこわい。千と千尋に出てくる「カオナシ」にも似てなくはないんですが、こっ
ちは全然かわいらしさがない。怖いです。
この作品では、最初から最後まで、ハリーの家族とその愛がほのかに流れています。今までダーズリー家でお
となしくしていたハリーが、両親の悪口を言われてキレちゃったり、両親が殺された経緯やその頃の出来事を知ったハリーが悩んだり悲しんだり。両親のことを
考えているときのハリーって、いきなりすごい力が出たり、ものすごく弱くなったり、それはもう極端。心の動きってこんなに人（魔法使いかな）の強さを左右
させちゃうんだなって思いました。これから恋愛するようになったら、ハリーは強くなるのか、それとも弱くなるのかな・・・？

今回のハリーはちょっと大人。かわいらしいというより、かっこいい！大人になったらさぞかしいい男になっちゃうんでしょうねぇ・・・
そしてハリーのライバル、マルフォイの髪型にも注目。前作までバッチリ決めていたオールバックから、サラサラヘアに変身してお兄さんぽくなってました。

1作目からどんどん大人になっていくみんなを見守るお母さんの気持ちにもなれた作品でした。

text by...  たるぴ

2004/07/14